ゾウの時間 ネズミの時間

kmQsan2006-09-13

「ゾウの時間 ネズミの時間」 本川達雄著 中公新書 660円
<概要>動物のサイズ(大きさ)が違うと、動作速度(機敏さ)がかわり、寿命も異なる。大きな動物(ゾウなど)は、動作がゆっくりで、長寿。小さな動物(ネズミなど)は、動作が素早いが、短命である。
こういったことから、個々の動物が一生に消費する体重あたりの総エネルギ−量が一定であること、一生の間に心臓が鼓動する総数(ドキドキの数)が一定であること、時間の感覚が異なることなどが、易しい文章で書かれている。
<感想>生物に対する新しい視点を与えてくれる面白い本です。生物の設計思想的なものが感じられ、目からうろこが何枚も剥がれ落ちました。付録5(p224)に収録されている、”一生の歌”というのが、この本の全てを表しています。お勧めの1冊です。

ゾウさんも
ネコも ネズミも 心臓は
ドッキン ドッキン ドッキンと
20億回 打って止まる

ウグイスも
カラス トンビに ツル ダチョウ
スゥハァ スゥハァ スゥハァと
息を 三億回 吸って終わる

けものなら
みんな変わらず 一生に
1キログラムの 体重あたり
15億ジュール 消費する